さわっても熱くない花火

ちょっとした驚きを食べながら生きています

「君たちはどう生きるか」感想文

yanoshiです。夏休みの読書感想文書きました。これにて宿題完了です。

ネタバレ含んでいるので見てない人は読まないでね。
なお、情報公開を気にしたほうが良さそうな作品のため、パンフレット発売後に公開していますが、この文章は2023年8月5日の初見時に記載したものをそのままです。感想文は鮮度が大切だと思うので。


前振りとしてここ最近のジブリ作品の中で一番好きな作品になったかもしれません。いやほんとに。

最初の感想は驚きだった

「どんな話なんだーどんな話なんだー」と思いながらドキドキしつつ見たのですが、「おぉ」「おぉ?」「おおぉ!」って感じで正直驚きました。

正直宮崎駿がこんなにもまたやってくるとは思っていなかったので、本当に素直に驚きです。なんというか宮崎駿という男に対して「元々はこじれたオタクだったけど、有名になって遠い人になってしまった小難しい爺さん」というイメージを持っていたのですが、そのイメージを撤回したいと思います。間違いなく駿は現役のオタクでした。たぶん。

とりあえず驚いたところをつらつらと書いていこうと思います。

セルフオマージュであり本家本元の貫禄があった

毎度宮崎駿監督と言う人は「これが最高傑作」と言っているように思うんですけど、今回もそれだったと思うんですよね。
ただ今回感じたのは「どんどん新しいこと、難解なことをやる」みたいな唯我独尊スタイルでは無く、世間の共通認識として醸成されたジブリイズムを強く意識したような表現になっていたと思っています。それはセルフオマージュでもあり、またアンサーソングでもあり、そういった「君らこういうの好きなんでしょ?どぞ!」「君らそういうの好きなんだー俺ならこうするぞ!」みたいな感情を強く感じました。
それでいて圧倒的クオリティがあり、「これがジブリ。これが本家。流石じゃん!」と言わざるを得ない気持ちになっています。

圧倒的表現

冒頭の火事のシーンから「やべぇ…やべぇよおっさん…こういう表現しちゃうんだ…すげぇー」ってなりました。まだ2周目していないので記憶を頼りにって感じですが、主人公眞人が走っていくシーン、マジですげぇなみたいな素直なお気持ちになりましたね。
なんというか「壮絶な記憶」ってのの曖昧さと誇張表現を映像化するとこういう風になるよなみたいな圧巻のシーンだったように思います。もうこの時点で「見に来てよかった」って感じでしたね。ジブリ意識作画みたいなのもいっぱいありますが、本家のヤバさをまじまじと見せつけられたように思っています。

多くの情景から感じる懐かしさと「これこれ!」って雰囲気

パッと思いだせるものとしても、「紅の豚の飛行機の墓場」「トトロのメイ/サツキ家族の家」「風立ちぬの飛行機描写」「カリオストロの城の階段」みたいな感じでしょうか?最上階の神殿(?)のシーンとかはナウシカだったり未来少年コナンだったりの雰囲気も感じなくもなかったようにも思います。
それは監督に対して「駿、こういうのやっぱ好きなんだよね」と思うとともに、監督からの「君ら、こういうの好きなんでしょ?」というメッセージだとも感じました。こういうテイストってこれまで無かったと思いますし、こういうエンタメ性に降っているのが久しぶりだなぁーという感じがしました。

駿リスペクト作品に対するアンサーソングともいうべき圧倒的対抗心

気がつけばジブリ作品はマスofマスという感じの日本を代表とするアニメーション作品となりました。庵野監督だったり深海監督だったりのように、ジブリに携わっていたり憧れていたりした人たちが日本を代表するクリエイターとなっています。
宮崎駿という人は負けず嫌いであるというのを良く聞きますが、それをバチバチに感じました。

セカイ系のテイストも入っていたように思いますし、惑星外からの異物みたいな超科学的なテイストを匂わせる表現、そしてなにより深海作品に対するアンサーソングのようななにかを感じています。
「時空を超えたボーイミーツガール?俺なら過去の母親と出会わせるね!」
「災害?やっぱり衝撃的なのは戦争っしょ!」
「過去の自分に掛けてもらえる言葉よりも、自分を産む前の自分の母親に掛けてもらえる言葉が一番うれしいっしょ!」
みたいなね。

それらはまさに「癖」でした

もうなんか宮崎駿の性癖がつまりまくってませんでした?めちゃそう思いますし、それが攻撃力を発揮する作品なのだろうと強く感じています。

特に「すげぇな…」って思ったのが、ヒミ(実母)とのボーイミーツガールとして描き、かつそのヒミから「なんて良い子なんだ」的なことを言われる流れがやばくないですか?
誰しもが一度は少し脳をよぎったことがあるであろう「自分の母は自分を産んだことによって科学的にそういうスイッチが入った結果自分を愛しているのではないか」「じゃぁ仮にそれが無かった時、本当に自分を愛してもらえるのだろうか?」みたいな問いに対する、最も包容力のある答えな気がするんですよ。それもロリっ子に言ってもらえるという。マザコン、ロリコン、大歓喜なとんでもない最終的解決って感じでめちゃクソびっくりしましたし、普通に「優しすぎて死ぬ」みたいな気持ちになりましたよ。

深海監督が戸締まりに対して「この3作品*1の中で最も優しい作品」と称していましたが、私はこの作品がジブリ史上一番やさしい作品なのでは?と感じてしまいました。深海作品を勝手に私が意識してそれとの対比の結果かもしれませんが…

またキリコの若い時と歳を取ったあとのギャップで、「女ってやつは、歳取っちゃうと頑固になったり卑しくなったりするんだよなー」みたいな駿なりの哀愁ってやつが詰め込まれていたようにも思います。

書き始めるとあり過ぎていっぱい出てきちゃうのですが、まさに駿の癖でしたね。

とりあえずびっくりしました。

宮崎駿監督、もう82歳でしょ?マジでめちゃくちゃ爺さんじゃん。そんな爺さんが対抗心バチバチにこんなオタクマインド全開な作品を作ってるの本気でびっくりしました。あんたすげぇよ。

そう考えるとホント手塚治虫があの年齢でなくなったのが悔やまれるなぁ…とか。00年代10年代に手塚治虫が生きていたら、バチクソに対抗心を燃やした萌え漫画を描いていただろうになぁーって。

こんなに良い駿作品がまだ見れるとは思っていなかったので、感謝感謝って感じです。ありがとう宮崎駿監督。

考察できていないところ

なんでヒサコがヒミって名前になったんだろ

卑弥呼に掛けてたの?

持ってきた積み木的石、あれなんだったんだろうね

なんとなく拾っただけってあれなのかな?

帰ってきた時の荷物、あれ何?

帰ってきたときに2つ荷物があったと思うんですけど、あれって何だったんでしょう?
崩れてなくなったわけでもなさそうなんだけど…

本稿公開前追記

割と社会の感想とズレててびっくりしました。なんかみんなめちゃ考察してネガティブに考えすぎなんじゃない?という気はしたり。「もう歳だし」ってフィルターを掛けているのは駿じゃなくてみんなじゃないのかな?って。
婆さんが大量に出てきたのも、キリコの冒頭登場シーンも全部セルフオマージュというか、オタクへのファンサービスに見えたんですよねー「ほら!これがジブリだぞ!すきだろ?」って。
まとめに入っているというよりかは、オタクを喜ばせに来てたなぁーってのが私の感想でした。

そんなこんなで結構ポジティブだなって。駿、全く引退する気ないでしょwしらんけどw

*1:「君の名は。」「天気の子」「すずめの戸締まり」

『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』の話、していい?

……するね!

さて、皆さんはブルアカ(ブルーアーカイブ -Blue Archive-)をご存知でしょうか?TwitterやらPixivやらで生きているオタクであれば一度は目にしたことがあるであろう人気スマホゲームです。
「ブルアカ?あぁなんかえち画像いっぱい流れてくるやつでしょ?」「YosterとNEXONがやっている大陸ソシャゲね。知ってる知ってる。(良く知らんけど)」みたいなイメージを持っていました。つい数ヶ月前までは…

そんな私でしたがひょんなことからやってみることにしたんですよ。ブルアカを。

そしたらね。
これがね。
ほんとに、良いんだわ。まじで。
びっくりしちゃった。

ゲームでこんな感情になったのはめちゃくちゃ久しぶりだったので、とりあえずメモとしてポエムのような感想文のような何かを書き残しておくことにしました。
※ネタバレはあんまりやりませんが、めちゃくちゃ気にするタイプの人は読まないほうが良いかもです。(しらんけど)

ブルアカの感想を書くっぽい顔しながら冒頭は長々と経緯を書いているので興味のないオタクは適当に読み飛ばしつつ読んでもらえれば幸いですw
またあくまでもただの個人の感想なので、音楽性の違う人はブラウザバックしてもらえればと思います。

とりあえずなんというか、同世代のオタクには刺さりそうな気がするからおすすめしたいんだよなーっていう長文記事です。

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活動休止に入る まめこさん (Sugar Bunny*) の過去曲を振り返るポエムを少し

6月になっちゃいました。びっくりですね。yanoshiです。
普段の6月であれば「あーもうすぐ1年も半分か。はやっ!」って程度で6月を迎えるのですが、今年はいつも以上に感慨深さのある6月を迎えている今日このごろです。


皆さんは まめこさんという個人サークル(Sugar Bunny*)でスーパーかわいい同人音楽いっぱい歌ってくれる(作ってくれる)方をご存知でしょうか?
気がつけば10年以上ウォッチしているサークルさんなのですが、6月11日での活動休止が先日発表されました。

n回言ったのですが、同人音楽ってものすごく儚いんですよ。

常々同人音楽って儚いなーって思ってて。メジャーアーティスト以上に「永遠」って概念が無いですよね。 元々が趣味ですからね。いくら大手サークルが儲かるからといって常に食っていけている人って居るのかな?その辺の事情はよく知らないんだけどね。

やっぱり同人CDを買いはじめてからいくつも好きなサークルが無くなっていきましたし、同人活動やめちゃった好きなボーカリストさんも何人も居るし…
そもそも最高のCDもリアルタイムで買っておかないとすぐ手に入らなくなっちゃうんですよ。なんて諸行無常。

あと、消えていくサークルさんとかって、割とフェードアウトが多いなーと思ってて。
なんというか「Twitterのあんまり絡みがないけど好きなフォロワーさんがフッと居なくなった時」みたいに、ふと気がつくみたいなね。
「あれ?最近新譜でないし、公式ページ更新されないなー」みたいな感じで消えていくサークルさんが割と多い気がします。まぁ趣味だから仕方がないですよね…

そんな時、最高の曲をこれまで作ってくれたってだけで最高なので、「辞めないでーーー」とは思うんですけど「事情はあるんだろうなぁ」とか思って無理に割り切ったり。そもそも趣味を始めるのも辞めるのも個人の自由ですからね。そこに誰かが干渉すべきではないと思うんですよね。

そういう独特の雰囲気とかも含めてきっと同人界隈なんだろうなとも思いますし、ホント儚い界隈だなぁってひしひしと感じ続けています。

Confesta!が尊すぎてもうどうしようもなかったのでなんか書いておく - さわっても熱くない花火

幸運なことに今回はM3の前に休止を発表してくださったので、しっかり「ありがとうございました!」をお伝えできました。家に帰ってもただただひたすらエモい気持ちがいっぱいでいっぱいで。

そんなこんなで昔を思い出しながら、まめこさんのお気に入り曲をつらつら書いていこうと思います! (気がついたら6月になっちゃってたけどねw)

「え?どなた?」って人も是非読んでほしいな!で、聴いてほしいな!マジで最高だぞ!ホントに!サブスクにもいっぱい入ってるし!まだCD買えるところもあるし!
もうすぐBOOTHも閉鎖でDL販売すら買えなくなるぞ!同人は儚いからな!!!

ちなみに相変わらずアップテンポな曲に偏って紹介していますーそういう趣味だと思ってください。

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【M3-2023春】かわいいボーカル曲いっぱいサークルチェックリスト

春だ!GWだ!M3だ!

M3 - 音系・メディアミックス同人即売会
今年も最高のかわいい曲をゲットしに行くぞ!ってことで、まとめていきたいと思います! (相変わらず前日にサークルチェックしてて、良くないなぁーと思いつつ;;;)

過去の記事については以下からどうぞ。
M3 カテゴリーの記事一覧 - さわっても熱くない花火

毎度のことなのですが、私は下記のようなボーカル曲を主に摂取して生きています。そんな感じのCDがまとまっています。趣味の合う人のお役に立てますように!

  • かわいい曲
  • アップテンポかわいい曲
  • でんぱ

免責: 私のメモからの抜粋なので、私が認識するための謎のフィーリング勢いコメントが併記されていますが、それは小鳥のさえずり程度に思ってください!!!w

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ChatGPTとNovelAIで年賀状作成RTAをやってみた

あけましておめでとうございます!新年から出オチです。


さて、昨年はML Art系の機械学習や、対話系の機械学習が盛り上がった一年だったように思います。特に後半にかけて大きな波が来ましたよね。
詳しく説明するのは主題ではないので記事を掲載しておきます。ML Art周りの話題については下記の記事を、
note.com
note.com
note.com
note.com


対話系の機械学習(と言うかChatGPT)については下記記事を参照いただければいいかな?と思いました。
atmarkit.itmedia.co.jp



すごーく雑に言うと

  • なんかいっぱい画像を学習して、画像の要素を説明した文字列群からそれっぽいイラストを生成する機械学習システムがいっぱい登場してきた
  • なんかチャット形式で対話できるよく出来た機械学習システム(ChatGPT)が登場した

って感じです。すごく雑!

個人的にはML Art系よりもChatGPTの方が衝撃的でした。もはや知性を感じますね。前回の会話を踏まえて回答してくれるというのはこんなにも体験がすごいのかという気持ちになりました。


さて、ここまで読めば勘が良い人は気がつくでしょう。
ML Art系の機械学習は英単語群を食って画像を生成してくれるので、その文字列をChatGPTに生成させることができれば、私はチャットでChatGPT君とおしゃべりするだけで年賀状を生み出すことが出来るわけです!すごい!
今は12/30の夜。コミケから帰ってぺしぺし年賀状を作ろうとしています。 (なぜこんな遅くなったかって?忙しからですよ言わせんな恥ずかしい…////)


てな感じでログを書いていきます。

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【ネタバレあり】「すずめの戸締まり」を見ました

初めて新海作品で泣きました。yanoshiです。
先程「すずめの戸締まり」を見てきました。ほんとは公開日に見に行きたかったんですが、まぁなかなかに忙しくて…そろそろTLとかに感想文が流れてきそうな雰囲気を感じ始めたので急ぎ見に行ってきた次第です。

見終わった後は「ほげー」って感じだったのですが、家に帰るまでの車内で色々と脳内感想戦をして、とりあえず急ぎ感想文を書かなきゃと思いカタカタしています。


良い作品でした。本当に。(噛みしめれば噛みしめるほどという系の作品な気がしています)
みんながどう思っているかは全く知らないですし、社会がどう捉えるのかもわからないです。それらについてはとてもドキドキしていますし、きっと監督もドキドキしているだろうと容易に想像できました。
しかしながらそれも含めて良い作品だったと思っています。


めちゃくちゃ雑に書き出しているので、脈略があまりまりませんが、まぁ私の中で「戸締まり」をしているのだろうと思って読んでいただければ幸いです。
あと、ネタバレがあります。雰囲気を楽しむ部分もある映画だと思っているので、見てない人は読まないことをおすすめします。

suzume-tojimari-movie.jp

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Starlink for RVがついに日本でもポチれるようになったっぽい!

情報は鮮度が重要だと思っているのですが、下書きから公開に至っていない記事が大量にあります。
皆様はいかがお過ごしですか?yanoshiです。

久しぶりに「おぉ!?日本最速では?」みたいな活きの良い情報を得られたので急ぎ記事を書きました。

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