処理時間は文章を書く時間!yanoshiです。
学術的自然言語に行き詰まっていたところ、ちょうどC89な戦利品たちがとらのあなとメロンブックスに届いていたようなので日本橋にお出かけしてきました。
ついでに映画でも…ってことで「ガラスの花と壊す世界」を見てきました!
感想をしたためます。
相変わらず作り手の意図を汲み取ろうとしてしまう病気に掛かっているので、そんな感じの感想文です。これはもはや日本の国語教育の弊害と言っても良いでしょう(白目
※ この感想文には書き手の精神ノイズが多数含まれています。いつも以上に…です。なおかつ投げやりです。ご了承くださいませ。
【警告】含ネタバレ
予想通りの物語だったよ。
この作品の存在を知ったのは年末にガルパンを見に行った時でした。「原画がカントク先生!!見に行かなきゃ!!」となった次第です。
ガルパンは梅田ブルク7に見に行ったのですが、ちょうどこの作品の先行展示みたいなのが行われていまして…作品の設定等を流し見することができました。
その際に「こんなストーリーかなぁ」と妄想していたのですが、大体予想通りでした
基本的にこういったサイバーSFのありがちなストーリー展開ですので、SFに慣れている人はある意味安心してみることができるのではないでしょうか。
システム VS ソフトウェア という構図
作品のキーワードとなっている単語「ViOS」と「Mother.exe」はそれぞれ、OSとその上で走るソフトウェアという関係のようです。
結果的にこれらが争っているといった構図でした。
基盤システムとソフトウェアの戦いと聞くと、私の場合、弐瓶勉のBLAMEを思い出しました。
BLAMEの場合だとネットスフィア(=アンチウイルス)が敵でしたが、ガラスの花と壊す世界ではアンチウイルスは正義の味方です。統治の行き届いた社会を感じますね。
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作品のテーマはたぶん「夢」
「たぶんそうなんだろうなぁー」って感じです。
ここで指す夢はダブルミーニングで、寝ている時に見る「夢」と、未来を想う「夢」両方を指し示した概念がテーマなのだと感じました。
はじめは「単なるプログラムで人格が実装されていない」と本人たちは認識していたデュアルとドロシーでしたが、リモと触れ合うことで最後は夢を抱くようになります。
近頃DeepLearningで組まれた人工知能が見ている「夢」と称されるDeepDreamが話題になりましたが、そのあたりも意識しているのかもしれません。
「DeepLearningで組まれたシステムだから隠れ層をいちいち解析してられないので、入出力(知覚的処理)を行うことでウイルスかどうかをチェックしています」とかそういう事を考えだすと途端に深い設定に見えてくるので、やっぱりDeepLearningは便利ですね(?)
人格とは何なのか
私は本作の謎の部分だと思っているのですが…どうなのでしょうね。
作り手も受け手に考えさせようとした結果、敢えて謎にしているのだろうなぁとか妄想しました。
まずそもそも「人格」の定義ですが。
最終的にドロシーたちは「夢」を抱くようになり、人類の希望となったわけなので…
夢を抱くということが人間らしさであり、夢を抱ける者が人格を有した者であるというようなメッセージを微妙に感じたのですが確信は持ててません。
「どうやってバックアップを作ったの?」とか「解凍して第三層へ展開されて…用無しになったらその世界はどうしてるの?」とか色々とツッコミ始めたら終わりませんのでここは思考停止になります。
「人格を貯めて新たな人類を作る」ってのを聞いて「クラスメート、上村ユウカはこう言った。」を思い出した今日このごろでした。
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やっぱりセカイ系だった
薄々気がついてたけどやっぱりね…って感じです。
セカイ系、基本的に苦手なので終盤の方は苦しくなりました。私、豆腐メンタルなのん。
「そっかー人類滅びちゃってるのかー」とか「え?ViOSを作った人の子供がMother.exeを作って、その子供がリモちゃんの元データなの?あーこの家族のせいで世界がぁー世界がぁー」とか「この二人が最後の希望なの?そんな寂しいこと言わんといてよぉー」とか
今の私生活に余裕が無いので心にグサグサ来たのかもしれませんが。
パンフレットいわく人類は滅びてないかもしれないらしいですが、少なくともパッと見は生きてなさそうですし、私はこの設定から希望を見出すことはあまりできませんでした…
セカイ系は偽装された夢と希望を見せてくるからつらいんですよ、、、はぁ
— yanoshi (@yanoshi) 2016, 1月 16
まぁ私の想像力が足りないだけかもしれませんが。
キャラクターを殺して感動を得るのは安直だと思うのん
いつも言ってるけどね。そう思うんですよね。
パンフレット読んでいると作り手は「希望」を連呼しているので、「論理削除だったので実は死んでません!」みたいな展開なのかもしれませんが好意的に取らないとそう言う結論には見えませんでした。
中盤の旅行しまくるパート、最高だった
カントク先生といえば…
- 変態とも言えるレベルの女性服に対するこだわりと、そこから紡ぎだされたおしゃんてぃーなコーディネート
- 繊細な作画と素晴らしい構図から生まれる、女の子と風景のシンフォニー
- 透き通った色使いから表現される四季折々の可愛さ
が魅力だと思うのですが、それを発揮するべく旅行シーンが中盤に盛り込まれています。
「カントク先生の原画でOP/EDムービーを作ったらこんな感じになったよ!」と言わんばかりの日常系アニメのいい感じのシーンみたいなのがたくさん流れました。
良さがありました。
もうね。「これをやりたかったのだろうなぁ」ってすっごく思いました。
ただ少し加えるなら…塗がモロアニメ塗りになっちゃってますのでカントク先生の原画感はあまり出てないのが残念でしたね…
パンフレットを見る限りカントク先生がアニメ作成現場にそこまで入り込んではなさそうなので、あくまでも「カントク先生リスペクト」なパートだったのかもしれません。
いやでも可愛いからなんでも良いや。
まとめ
うーん、まぁ、私のお口にストーリーが合いませんでした…その結果感想としても辛口に…
設定とか「やりたかったであろう事」の方向性は凄く良いのに、全部やろうとした結果どれも際立つものが無くなってしまった…と言った感じかなぁ。
せっかく物語内に伏線を入れても伏線だと気がついてもらえないような演出の箇所もありましたし…
ただ悪くはないとは思います。個人的には中盤の旅行パートを見るために行くのもありなのではないかとは思います。
もし旅行パートを目的に行くのであれば、カントク先生の画集を見てから行くことをおすすめします。
もうなんかね、画集で見たことのあるシチュエーションのオンパレードでニヤニヤできますよ?
パンフレットは手に入れる価値大です!カントク先生の絵はやっぱり最高だぁ。
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