驚くほど仕事が忙しくてびっくりしている今日このごろです。yanoshiです。
時が経つのは早くて、もう2022年になってしまいました。もう春ですね。
2021年の2月末にモデル3がやってきたので、もう1年乗っているのかーみたいな今日このごろです。
yanoshi.hatenablog.jp
さて、そんな中に大きな節目を向かました。そうです。走行距離4万km超えです!地球一周分です!わーわー!ぱふぱふ!
そういえば、モデル3さん、ついに走行距離4万kmを超えました。
— yanoshi (@yanoshi) 2022年1月6日
(買ってから10ヶ月ちょいなはずなんだけど…こわ…) pic.twitter.com/nYL8J4gUIO
我ながらいっぱい乗ったなぁー。節目を迎えてから2ヶ月ほど経った今は44000kmを超えているところです。(記事を書き出した当初は42000km)
流石にギガ上海生産のモデル3でここまで走っている人はあんまり居ないだろうということで、1年経った中でのレビュー記事を書こうと思います。
近頃都心では割と見かけるようになったモデル3。気になりそうな話題について記載しているつもりなので、買おうかな?と思っている人の役に立てばいいなぁー
コスト情報もある程度載っけたので、「最近ガソリン高くて…」って人もきっと参考になるはず!
- 走行性能
- 居住性
- バッテリー性能 / 電費
- 暑くても大丈夫?寒くても大丈夫?
- 維持について
- オートパイロットはどうか
- 学び
- 所感
- 余談: EVいっぱい出てきたけどどうよ
- 余談: EV流行ると思う?
- 余談: CHAdeMOに対する思い
- 余談: ゼンリンマップはまだですか?VICSはまだですか?
- 余談: 録画映像をPCやスマホにサクッと転送できるようになりませんか?
- 余談: NoA(Navigate on Autopilot)は来ないですか?
- 余談: FSD Betaの動画は面白い
- 追伸
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走行性能
購入記事でも書いていますが、私はただのガジェオタで車好きでドライブ好きです。これまでいっぱいの車を運転してきたつもりです。なので「EVだから」という理由でモデル3を買ったわけではなく、普通に良くできていて楽しく運転できて、欲しい性能面を満たしていたのでモデル3を買った感じです。
そんなこんなで、走行性能全般が気に入っています。1年経ちましたが、その印象は変わっていません。
よく走り、よく止まり、思ったように動き、そして気持ちよく走ってくれる素敵な子です。
ハンドリング
しっとりとしたハンドリングから、キビキビとしたハンドリングまで、モードによって求めている何かを適切に提供してくれます。
私は下道では「コンフォート」、高速を長距離走る時や雪道を走る時は「標準」で走行しています。特にコンフォートモードは、走り始めた時に「あぁー気持ちいいー」って感覚を提供してくれて、とっても気に入っています。わかりやすく高級車って感じなんですよね。500万そこらの車でこの感覚を提供してくれるのはほんとに素敵だと思います。
加速性能 / 巡航性能 / 旋回性能
よく走り、よく止まり、よく曲がります。
加速云々はもうすごいです。短い追い越し車線で一気に追い抜いたり等々も、特にストレスや恐怖を感じること無くすんなりこなしてくれます。静かにとんでもない力を出してくれるのでありがたい限りですね。
制動力はそこまで評価する場面が訪れたことはないですが、必要十分なのでは?とは思っています。回生ブレーキでの制動力に、更にディスクブレーキがプラスされるわけなので、よく止まる方なんじゃないかとは思っています。
旋回力は、雪道での云々は前回の記事を参照してほしいのですが、基本的にうまく4輪を制御しているなーという印象です。
高速道路上で、何度か落下物を避けるヒヤリハットに遭遇しましたが、コントロールを失うこと無く思ったように制御できました。こういった瞬間に制動力と旋回力は生きてると思うので、良いものなのだと思っています。
さっき走行中にワイルドな音がしたと思ったら落下物トラブル(?)が目の前で起きてた。ぬるっと避けれてえらいぞーやっぱり良い車はこういう時に安心感を提供してくれるから有りがたいなぁ pic.twitter.com/LNaTMfq8k8
— yanoshi (@yanoshi) 2021年8月14日
特筆するのであれば、EVということで加速力はもちろんのこと、回生ブレーキでしょうか。ガソリン車でもエンジンブレーキを多用するタイプなのですが、回生ブレーキの高い制動力はあらゆるシーンで気持ちよく思ったとおりの制動力が得られて、とても好きです。モーターのハイトルクと相まって、ワインディングを走る時はホントに気持ちいいです。不快なGを感じること無くしゅるしゅるしゅるっと走る事が可能です。
ただここまで気持ちがいいと「もしかしてパフォーマンスモデルはもっと気持ちよかったのかな?」という気持ちが湧いてきます(私はロングレンジ)。元々はパフォーマンスには全く興味が無かったんですけどね…試乗はパフォーマンスだったのですが、ロングレンジと比較して乗る…とかをしなくて良かったと心底思いますw
4万kmも走ったのにモーターは機嫌よく動いてくれていて、モーターという素子の耐久性の高さに驚かされます。やはり内燃機関ってめちゃくちゃ複雑で物理的に大変な事をしているんだよなぁ…って気持ちになりますね。
乗り心地
それなりに走ってよく動くようになった気もしますが、やはりサスペンションは固めな印象です。海外のモデル3 / モデルYのレビュー等でも「サスペンションはドイツ車の方がうまくやってるよね」ってのをよく見ますが、概ねその意見に賛成です。
www.youtube.com
段差のいなし方をもっと良い感じにして欲しいところですね。音も衝撃ももう少し良い感じにできるのでは?という気持ちがあります。電子制御ダンパーが搭載されるだけで全然違うだろうなーとか。そういう妄想をすることはあります。
ただ「注文を付けるなら…」というような話であって、全体的には言うほど乗り心地が悪いわけでは決してありません。剛性の高いシャーシと電気自動車特有の低重心、そしてモーターのきめ細やかな車輪制御は基本的に良くできています。
あと、エンジンの振動がないというのは思ったよりも大きいようです。長時間走行時の疲労感が全く違います。それ故にサスペンションがうまくいなせなかった振動を今度は強く感じてしまう気がします。ままならないものですね。
もう一つ伝えることがあるとしたら、乗り心地は運転の仕方でかなり変化するという点です。モーターというのは即応性の高い素子であり、それに大出力のバッテリーを組み合わせたモデル3は当然急加速と急減速を難なくこなしてくれます。要はアクセル操作に素直かつ機敏に反応してくれます。私はそれがとても気に入っていますし、人を乗せる時はいかに上手く速度コントロールするかを気にしながらハンドルを握っており、そういった気配りが楽しいと感じています。
逆に言うとそういうことに無頓着な運転をすれば、簡単にギクシャクした運転が可能だと思います。そういった自覚がある人は「コンフォートモード (先日チルモードになった)」で走行することをおすすめしますが、それでもそれなりにギクシャクした運転になってしまうかもしれません。
居住性
居住性も良くできていると思います。2021年モデルでかなり洗練されたと思うのですが、必要十分なインテリア質感があると思います。もちろんもっと豪勢にだったり、質感高く出来るとは思うので、そういった内装に対するこだわりを求めるのであれば他の車を選ぶべきだと思います。レクサスにせよメルセデスにせよ、アウディにせよ、その辺りは各社かなりこだわっている所なわけなので。
ある程度の質感は担保されていると思います。なので、「この値段払っているのにチープすぎでは?」って印象は持たないのではないでしょうか。そんな風に思います。
私は気に入っています。
広さ
広いです。セダンでこれだけ広ければ十分だと思います。後部座席も十分な居住性が担保されているように感じています。
プロペラシャフトがない事を前提に作られたボディなので、当然床もフラットで素敵ですね。
荷室も大きいです。4人分のキャリーバッグやらなんやらを積んでも、お土産を積む領域が残っています。座席を倒せば、1.8mの2x4角材を運べますし、一応車中泊だってできちゃいます。
セダンとしては十分だと思います。セダンとしては…ね。
車中泊を何度かやって思いましたが、車中泊するならもう少し広いほうが良いなぁという気がしています。できなくはないけどね…
モデルYが出てたらあっちを買ってたかもという気持ちは少しあったりはします。
ちなみに車中泊するならTESMATおすすめです。よくできています。
TESMAT Mattress & Carrying Case for Model 3www.tesmat.com
静かさ
外の音はかなり遮音されています。停車時の静かさはなかなかです。
走行音は前述の通り、おそらく足回りから入ってきたであろう音が割と聞こえます。なので走行時は割と賑やかです。比較するならばレクサスよりも賑やかって感じでしょうか?ただ、レクサスの静粛性はとんでもなく良くできていると思うので、それと比較するのは酷かもしれませんが。
バッテリー性能 / 電費
EVを買う上でここが一番気になるところでしょう。日本で発売されているロングレンジは、2021年製(ギガ上海モデル)からパナソニック製ではなく、LG製になったので、その点も気にしている人は多いのではないでしょうか?
電費
「電費」という呼称にやっと慣れてきました。4万km走行してトータル電費は159Wh/kmでした。 (1km走行するのに159Whの電力を要するという意味)
ちなみに過去調べた限りだと、当該モデル3ロングレンジの標準電費は143Wh/kmっぽいです。
走行可能距離から計算すると、 148Wh/kmだと(143 / 0.27) * 0.148 = 78.3851851852 kWh、 143Wh/kmだと(143 / 0.27) * 0.143 = 75.737037037kWh となりました。 少々不自然な数値になる気がするので、やはり148Wh/kmではなく、143Wh/kmや142Wh/kmで計算されている気がしますね。
テスラ モデル3、買っちった/// (ロングレンジ 2021年モデル ギガ上海製のレビュー) - さわっても熱くない花火
私は高速道路では飛ばす方なので、もう少しゆったりとした走行をする人であればもう少し良い数字になると思います。むしろ「あんなに飛ばしててもこんな数値ですんでるの!?」という感じだったりはします。
飛ばす私の意見なので、話半分に聞いてもらえれば良いのですが、常温時の雰囲気としては、新東名や東北道の120km/h区間等を走っている時は200Wh/kmを超えてきて、そうじゃない高速だと160~180Wh/km程度だろうと思って運転するとしっくり来ます。逆に左車線をゆっくり走る人であれば、140Wh/kmを切ってくるでしょう。速度(=空気抵抗)にかなり影響して電費は落ちていきます。
氷点下においてはもう少し電費は悪くなる感じです。ここも詳しくは前回の記事を参照してください。
バッテリーの劣化
充電の殆どをスーパーチャージャーでこなしており、なおかつ後述の通り1回電欠もやってしまったので、おそらくバッテリー損耗率は他の個体よりも悪いほうだとは思います。
それでも新品の時と比較しても10%以下のバッテリー損耗率だと思われます。おそらく5%程度なのかな?とは。なおかつ損耗スピードは鈍化しています。これは世の中でこれまで言われていたテスラ製自動車のバッテリー損耗率の経験則と同じ雰囲気なので、ギガ上海で利用されはじめたLG製のバッテリーだからといって、パナソニック製と比較してそこまで劣化具合に差があるわけではないようですね。
エネルギーコストについて
自宅での充電代については、満充電75kWhだと思って適当に計算してみてください。私はスーパーチャージャーとCHAdeMOでしかほぼ充電していないので、4万km走った時点でのそれらのコストを掲載しておきます。
充電方法 | 価格 | 備考 |
---|---|---|
スーパーチャージャー | 130,756円 | 3件分のリファラルを除く |
スーパーチャージャー(リファラル分 Tier1) | 5,860円 | 293分 (20円として計算) |
スーパーチャージャー(リファラル分 Tier2) | 19,400円 | 485分 (40円として計算) |
日産zesp3 | 65,725円 | プランは月ごとに変更 |
合計 | 221,741円 |
こうして見ると、案外zesp3に払ってますね…ちょっとプラン設定をミスって、無料回数を捨ててしまった月もそれなりにあったので、もう少し少なくできたのではないかと思ったりはしています。
ただ、4万kmも走って22万円で済んでいるのはびっくりじゃありません?1000kmを5500円ちょいで走れている計算です。車を良く使っている人が見ればよく分かると思いますが、びっくりするくらい安いです。ハイブリッドカーでもなかなかこのコスパは出せません。
最近はガソリンがめちゃくちゃ高いので、今の価格で比較するのは気が引けますが、この部分を記載しているタイミング(2022年2月7日)のガソリン平均価格はレギュラー163.4円らしいです。公開時はまさかの170円に迫る勢いだったりします。
(引用元: ガソリン価格 都道府県平均 - e燃費 )
これを15km/Lの車で消費した場合、1000km走るのに66.6L程度利用し、その価格は10,882円になります。このガソリン価格で1000kmを5500円で走ろうと思うと29.7km/Lを超えてくる必要があります。この記録を出せる自動車はアクアとかヤリスハイブリッドくらいでしょうか?現行法上はトヨタのコンパクトハイブリッドカーくらいでしか出せないコスパであることは間違いありません。
ただこれはそれこそ、「ガソリン税ってなんだ?」みたいな議論にも繋がってくる話な気はしています。元々ガソリン税は道路整備のための税として定められたわけで、そう考えるとガソリン車と同じように道路を使っているはずの電気自動車はタダ乗りしているのでは?という議論に発展していくかもなーという気はしています。ただそうなった時に「コンセントから充電できる車にどうやって税を乗せるの?」とか「車代に税金を乗せるなら、エコカー減税諸々と逆行しない?」等々の色々な問題も出てくるのも事実で。そもそも「道路整備のためのガソリン税」という考え方等々も含めてゼロベースで議論されるべきなのかもしれません。まぁこのあたりは本記事で議論する話題ではないので、置いておくことにします。
なにはともあれ、こんな長距離走っているのに安くて最高!って感じです。
長距離ドライブできる?
長距離を割と走りましたが、「案外ストレス無く長距離ドライブできちゃうじゃん!」ってお気持ちです。下記を意識すると、かなり快適な旅ができます。(優先度順で並べています)
- メインの充電はスーパーチャージャー、もしくは宿の200V充電設備で行う
- スーパーチャージャーの圧倒的スピード感。そして充電できないことが殆ど無いです。(充電待ち列は、休日の代官山ステーションと、お盆の浜松ステーションでしか見たことないです)
- 200V充電はzesp3等を利用すれば無料で享受できるので、速度はあまり出ませんがお得感マックスで良い感じです (10時間の宿泊で40%程度充電できるようなイメージ) *1
- スーパーチャージャーへたどり着く30分以上(できれば1時間)前から、ナビにセットしておく (プレコンディショニングのために) (特に寒い時期は重要)
- プレコンディショニングの効果は絶大です。特にスーパーチャージャーV3においては顕著な印象です。「冬だと充電が遅いんだけど!」となっている人は活用しましょう。
- しかしプレコンディショニングは相当電気を食います。計算しながら食ってくれてはいますが、かなり食いまくってくれます。5%切って目的地に到着することがストレスなタイプの人はヒヤヒヤしちゃう事があるかもしれません。
- CHAdeMOで充電する場合も意識しておきたいですが、車載ナビの充電スポット検索から案内開始しないとプレコンディショニングが有効にならず、車載ナビにおけるCHAdeMOの網羅率は低いので活用の機会はあまりありません…
- 50%程度で走りきれる走行距離(200km弱)毎にスーパーチャージャーでの充電を挟めるとベスト
- スーパーチャージャーV3なら0→50%が10分~15分で完了できます。バッテリー残量が少ないほど、単位時間あたりの充電量が多いので上手くこの領域を使っていきたいところです。
テスラ専用充電器である「スーパーチャージャー」はこの1年で倍増しました。
www.tesla.com
ちゃんと高速のジャンクション付近に増やしてくれているので、「計画通り」って感じですね!
とはいえ、東北や中国地方の日本海側は微妙です。それらを移動するにおいてはCHAdeMOを中心とした旅となってしまいます。
先日、秋田から新潟までCHAdeMOの旅をしましたが、想像以上に充電時間を要してしまいました。一人旅であれば気兼ねなく充電したり、「車中泊するついでに充電しまくり」みたいなことができそうですが、それ以外の場合だと割とストレスかもしれません。
このあたりに対するもやもや感は、末尾でもう少し補足します。
暑くても大丈夫?寒くても大丈夫?
基本的に大丈夫そうです。リモートでエアコンが動かせるので、車に乗る前にエアコンを稼働させられて、超快適です。この体験を一度してしまったら、もう戻れません。
冬についての情報はボリューミーなので、気になる人はこの前書いた記事を参照してください。とりあえず概ね快適でした。
yanoshi.hatenablog.jp
維持について
「車は維持費が掛かる」「車のメンテナンスは手間」「車は壊れる」という偏見がありますが、モデル3の場合はどうでしょうか?というような話です。
メンテナンスコストとかどうよ?
驚くほど何もしなくても良いクルマです。メンテナンスコスト安めです。
電気自動車なので、当然オイル交換も要りません。
回生ブレーキのおかげで、ブレーキパッドの消耗も少なく、とても良い感じです(10mm→8mmだったので4万km走って2mmしか減ってないことになります)。*2
なので、メンテナンスらしいメンテナンスは、ワイパーブレードを交換して、ウォッシャー液を入れるくらいです。
ワイパーブレードは、丁度いいサイズのものがオートバックス等に無いので、毎回テスラ公式サイトから買うことになってしまっていますが、2800円なのでそこまで不満はありません。
shop.tesla.com
私のモデルには鉛12Vバッテリーが搭載されているらしく、それが上がることはあるみたいですね。現行モデルはそこもリチウムイオン電池に変わったらしいので、それすらも交換する事が無くなりそうです。
「初回は1年点検を一応しておこう」と思ったので先日やってきました。費用は41250円でした。ただ特に問題は無かった印象なので、もう別に来年はしなくても良いかも?と思った今日このごろです。このあたりは考え方かもですね。
強いて言うなら、今後ありそうなメンテナンスとしては、MCUのアップデートがあるかな?と思っています。
別にしなくてもいいとは思うのですが、新しいMCUはAMD Ryzenらしく(いまはIntel Atom)、現在の動作のもっさり感にはちょっともやもやしているので、アップデート出来るならやりたいなって感じです。過去からの流れでそのうちお金を払えばアップデートできるようになるはずなので、気長に待とうと思っています。
耐久性について
目立った問題は特に無いので大したものです。あたり個体だった可能性もありますが、「電気自動車は構造が簡素なので機械的に壊れにくい」という論調に対しては同意見です。
過去のモデルで報告されていたような問題も、2021年版ではちゃんと修正されている感があり、かつリコール的な問題にもそれなりにちゃんと対応してくれてそうな雰囲気ですし、特にこれといった課題は感じていません。
ソフトウェアアップデートどう?
1年でめちゃくちゃ進歩しました。思いつく限りでも下記みたいなのがあります。
- 日本語がちゃんと喋れるようになった
- オートパイロットの運転がとてもうまくなった (全てまだ改善の余地はあると思うけど)
- 曲がれないカーブが減った
- 加速時の立ち上がりでドギマギすることが減った
- 減速時の急ブレーキ感が減った
- 車間距離が不自然に開くことが減った
- いわゆるファントムブレーキが減った (肌感的には、300km走行して1度くらいあったのが、1000km走行して1度あるかないかになった)
- YouTubeでログインできない問題が解決
- Webブラウザがちょびっとサクサク動作するようになった
- UIが2度刷新された (2度のホリデーアップデートを経験)
- 特にウィンカー時にカメラが自動で参照される機能はとても良い
- バッテリー周りのマネージメントもどんどん進化 (特にプレコンディショニング周り)
アップデート内容によっては思うところがあることもありますが、Android 1.6時代からのスマホをイジっていたので、ガジェットのソフトウェアアップデートで一喜一憂するのには慣れていますし、それがとっても楽しいです。
ただそれが嫌いな人にとっては間違いなく楽しめないガジェットです。ソフトウェアアップデートで嫌な思いをするタイプの人は間違いなく買わない方が良いです。そういった人に乗ってもらおうとテスラは全く思ってなさそうです。お互い不幸なので辞めておいたほうが良いでしょう。
オートパイロットはどうか
よくできています。前述の通りソフトウェアアップデートでだいぶ上手になりました。購入時とだいぶ印象が違います。車間距離設定に違和感を感じることがありますが、そこさえ気をつければ、ホントに快適に走れます。
この調子で進化していったら、数年以内に限定的な場面において、レベル3なりレベル4が享受できるかも?という気持ちがあります。
都市高速を除くほぼすべての高速道路で、オートパイロットによって走行が可能だと思います。
たまにキツいカーブが厳しい事がありますが、キツいカーブの代表格的な東北自動車道や中国自動車道のカーブがキツい区間であっても、左車線を良い感じに走るのであれば、全部オートパイロット任せでいけちゃいます。
(キツいカーブにおいては、システムが諦めるわけではなく、若干中央キープではない雰囲気となって、怖くなってこっちが運転してしまうような感じです)
ただ、よく聞かれるのですが「FSDは付けるべきか?」というと、そこは判断が難しいところですね。というのもオートパイロット自体はFSDがなくても利用できちゃうので。
現状使い物になるFSDの機能はレーンチェンジくらいです。そのために100万円弱を払うべきか?という話ですね。
私はレーンチェンジだけでも、とっても便利な思いをしているので、FSDを付けたことは後悔はしていません。ただ、無理に付ける必要はないんじゃない?という感じですね。もう少し機能が増えたら後から付けてもいいですし、きっとそのうちサブスクも始まるでしょうし。
学び
1年も乗れば色々な学びが得られます。書いておきますね。
TeslaFiには登録しておいたほうが良い
TeslaFiという非公開APIを叩きまくってロギングしてくれるサービスがあります。
TeslaFi.com Tesla Model S 3 X Y Data Logger
「TeslaFiには専用のデバイスが必要」という謎の勘違いをしており、登録が遅れてしまいました。その結果2万km超の走行ログを捨ててしまう羽目に…
とても便利なので、ロギング好きにはたまりません。
自分で全部ロギングしたい人はTeslaMateという選択肢もあると思います。Dockerでサクッと立つっぽくて、Grafanaで可視化してくれるらしいです。MQTTで色々としたり出来るという豪華仕様です。
github.com
ただちょうど先日CVEが報告されてたりもしました。ちゃんとCVEに報告が上がってきて、ちゃんと修正されている健全なOSS感がありますが、「そういったリスクもあるよねー」という気持ちもあったりはします。このあたりはTeslaFiも同様かもしれませんが。
mobile.twitter.comCVE-2022-23126 TeslaMate before 1.25.1 (when using the default Docker configuration) allows attackers to open doors of Tesla vehicles, start Keyless Driving, and interfere with vehicle operation en route. This occurs because an attacker can levera... https://t.co/3NldcjASVE
— CVE (@CVEnew) January 24, 2022
速度を落とすと空気抵抗が落ちてものすごい距離を走れて、ITmediaデビューできる
表題の通りです。カタログスペックの1.5倍程度は走れます。平坦な道を60km/h程度で速度変化最小で走ると、とんでもなく伸びます。
この辺の感覚はちょっとガソリン車と違う感じです。ガソリン車はある程度の速度域で変換効率の良いポイントがあったりするので、高速道路の方が燃費良かったりしますし。
そして、TeslaFiには「Longest Drives By Distance」というTeslaFiユーザーの1ドライブあたりの走行距離最高記録をランキングにした機能があります。
そんなこんなで挑戦してみた所、見事1位と4位を取ることができました。
先日、TeslafiのLeaderboard(Longest Drives By Distance)におけるランキング1位(776.27km)と4位(754.63km)を取りました。
— yanoshi (@yanoshi) 2021年9月23日
Teslafi上の話ではありますが、一応テスラ社製自動車における世界最長走行記録達成ってやつです!わいわいーhttps://t.co/TEqJXbIun8 pic.twitter.com/tDKhBpWcPn
で、ITmediaデビューすることにもなりました。
ネタ度が高いですね。
電欠したらどうなる?
長距離ドライブしまくっていたら、ちょっとミスってスーパーチャージャーの手前で電欠してしまうことがありました…かなしみ…
YouTubeで電欠動画を見る限り、「最終警告」みたいなものが出てきてからまだ数kmは走っていたのでそれを信じていたのですが…どうやら、警告が出て以降にパーキングやリバースに入れると、自己診断みたいなのが走ってしまって、強制シャットダウンに繋がるみたいです…
こうなってしまうと、もうどうしようもありません。ガソリン車のように「携行缶でガソリン持ってきてもらう」ってことはできません。レッカーです。
こんな事もあろうかと?、保険加入時に電欠時のレッカー特約があることは確認していました。さすが「テスラオーナー向け」と謳っているだけはあります。まさかそれを使う羽目になるとは思っていませんでしたが…
www.sbisonpo.co.jp
とりあえずあまり無い機会だとは思うので、得られた知見を書いておきます。
- 0%から25km程度は走行した (30km走行できるつもりだったのでちょっと計算が狂ってしまった)
- 警告が出たタイミングでリバース/パーキングに入れると、そこで試合終了。安全な所でそういった動作をしましょう。
- レッカー車や牽引中の車両には乗れないらしく、タクシーを召喚する必要がある (タクシー代は建て替え払で保険屋が最終的には負担してくれる)
みなさんも気をつけましょう。おそらくバッテリーにも良くない行いなはずなので…
所感
またしてもたくさん書いちゃいました。
色々なガジェットを買ってきましたが、1年も使ってここまで後悔が無く満足度の高い買い物は初めてかもしれません。
それくらい気に入ってるガジェットです。
人を選ぶガジェットであることは間違いありません。ただ私には間違いなくぴったしなガジェットでした。楽しいおもちゃですね!
元々は5年でリセールするつもりで買ったのですが、このままでは5年で20万kmに行っちゃう計算ですよね…その時はリセールの評価額とかをネタにすれば良いんでしょうか?w
なにはともあれ、今後もいろいろな所にこの子と遊びに行きたいなって思ってます。
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余談: EVいっぱい出てきたけどどうよ
いっぱい出てきましたね。NISSAN ARIYAにHYUNDAI IONIQ 5、TOYOTA bZ4X等々。
NISSAN ARIYAはカタログスペック的にテスラを意識、HYUNDAI IONIQ 5はユーザー体験的にテスラを意識、TOYOTA bZ4Xは運転体験的にテスラを意識している印象です。各社がテスラを意識してリスペクトと差別化をしている印象がありますね。
ただ「どう?」と聞かれると、モデル3ほど欲しくなるかと言うと、そういう感じではなく。
- スーパーチャージャーの体験の良さ
- ソフトウェアアップデートによって更新されていくことと、その実績
- FSDに対する取り組み
- クソ速い / 運転が楽しい
というような魅力を覆すような車はまだ出てこないなーという印象です。
ただ注意してほしいのは、この感想を書いているのはガジェオタだってことです。おそらくテスラ車が「Not for me」な人っていっぱい居ます。ちゃんと試乗して良さとイケてない面を理解してから買いましょう。
おそらくITエンジニアとの親和性は良さそうです。周りにモデル3を自慢したら3人がポチっていました。びっくりしますね。ガジェオタ大歓喜ガジェットな気がします。
このまま行くとまた次もテスラを買ってしまいそうな勢いで困ったものですね…次は燃料電池自動車かガソリン車に行きたい気持ちがあったのですが…
余談: EV流行ると思う?
「日本じゃ流行らんしょ。しらんけど。」って思ってましたし、当初はそういう結論で終わらせようと思っていました。
ただ、この記事を書き始めて以降に、ロシアがドンパチはじめてしまい…ちょっと風向き変わっちゃうかもしれないなって思い始めています。
このままガソリン代が高止まりし続けて、原発再稼働が本格的に進めば、EVのコスパ優位性が更に高まることになり、流行っちゃいそうだなぁ…という気持ちが出てきました。
ただ、そんな事になったら現状だと確実に充電インフラが破綻する気がしてますw
そんなこんなで適度に流行る程度で抑えておいてほしいなって思う今日このごろだったりはしますw
余談: CHAdeMOに対する思い
なんで50kW以上が普及しないんでしょう?そしてモデル3用のCHAdeMOアダプタで50kWを超える電力を受電できるようになりませんか?
いよいよ「CHAdeMOは時代遅れ」って論調が明確になってきたので、そろそろコテ入れされてほしいなというお気持ちです。そして普及させるために、まずは課金モデルを変えたほうが良いんじゃない?って気持ちがあったり。15kWのチャージャーで充電しても50kWのチャージャーで充電しても、単位時間あたりの料金が同じっておかしいでしょ…
コテ入れされて、50kWを超えるCHAdeMOが増えれば、きっとアダプターが更新されるだろうと信じているので、はよ…トヨタには頑張ってほしいw
余談: ゼンリンマップはまだですか?VICSはまだですか?
テスラ車のファームウェアをリバースエンジニアリングしていることで有名な人が、過去ゼンリンマップとVICSについて言及してまして。
I am sure people in Japan would be happy to hear this, 2024.24 contains zenrin integration (I am not yet sure if it's active) - that's apparently a leading Japanese maps provider with superdetailed maps including road width (important there)
— green (@greentheonly) 2021年8月9日
So I take it soon it'll become public
Japan is getting additional map source VICS soon: https://t.co/qxKbFmAPS5
— green (@greentheonly) 2022年1月25日
Also unspecified navigation route improvements are coming soon too (details unknown, possibly tied to updated US maps?) pic.twitter.com/KLShNMV2vv
いつかは来ると信じているのですが、いつ来るのでしょうか…
余談: 録画映像をPCやスマホにサクッと転送できるようになりませんか?
表題の通り。セントリーモードで記録された動画等々をサクッとパソコンに転送したい今日このごろです。
IONIQ 5はそれが出来るらしいので羨ましいなぁーって感じ。
余談: NoA(Navigate on Autopilot)は来ないですか?
現状のFSD搭載車のオートパイロットにおける車線変更は、必ず方向指示器を入れて指示出しする必要があります。
海の向こうでは、すでにナビと連携して、車線変更すら完全に実行する機能が降ってきてます。
www.youtube.com
これ、来ないかなぁ…
某フォーラムに書き込まれていた文章を信じるなら、どうやら解決するべき法的対応があるみたいですね。ゼンリンマップとVICSとともに降ってこないかなぁ…
NoA→車が自動で車線変更をするのがアウト(ドライバー操作を起点としないとダメ) それから、首都高など場所によってまだ動きが危なっかしいから。警察としてはNoAはOK。道路運送車両法がNG。(UN R79のカテゴリEに該当するため https://www.mlit.go.jp/common/001189906.pdf)
余談: FSD Betaの動画は面白い
海外では降ってきているFSD Betaですが、その走行動画を見ていると「おっ!すごい上手じゃん!」ってところと「いや、うちの車と同じ機械学習で動いているな…今の下手っぴだったでしょ」って気づきがあって、なかなか楽しかったりします。
まさか海外ニキがただただ車走らせている動画を見まくることになるとは思っていませんでした。
www.youtube.com
www.youtube.com
追伸
自動車保険を更新したらなかなかな値段でびっくりしました。お財布が空っぽです。なんでゴールドじゃないんでしょうね?
センチメンタルになりますね…
実は今日は20代最後の1日です。誕生日があまりハッピーじゃないお年頃になってきました。ずっと20代じゃ駄目ですか?
センチメンタルになりますね…
車を買えば彼女が出来ると聞いていたのですが、1年経ってもその気配がしません。これはバグでしょうか?
センチメンタルに以下略